高時給バイトの罠!気づいたら労働マルチの会社で働いてた話

駅前で若者が威勢の良い声でフルーツを販売している姿や、雑貨を売って回っている姿を見かけたことないですか?

あれ、ほとんど「労働マルチ」ってやつなんです。

実際俺も働いていたんですけど、大学生がめちゃくちゃ多かったんで、特に大学生には引っかからないように気をつけて欲しいな、と。

というわけで労働マルチの会社で働いてた時の話します。

労働マルチって何?

マルチ商法という言葉を聞いたことある人はたくさんいると思います。

あれは自分が勧誘した会員が商品を購入すると、その金額の数%が還元される仕組みになっていて、半ば強引に高額な商品を買わされるというやつね。

アムウ○イとか。


で、労働マルチっていうのはそれの仕事版。

たとえば新入りの子が頑張って1つ上のリーダーに昇進したとする。

次にリーダーからその1つ上に昇進するには「自分の部下○人がリーダーに昇進しなければならない」など、まるでネズミ講のような条件があるわけです。

仕事内容はというと、路上での果物の販売から雑貨や牛乳の訪問販売など商材は様々。

しかし共通してるのは業務委託契約としての「完全歩合」。要するに商品が売れないと手元に1円も入らないということ。

「そんなの引っかかる方が悪い」と思っている方へ

こうやってざっと書くと、「そんなの引っかかる方が悪い」と思う。

でもね、実際結構すごいのよ。

まずどんな感じで人が集められてるかというと、普通にその辺のタウンワークとかに求人出てるし。

もちろん、完全歩合なんて文字はどこにもない。

むしろ明らかに他のバイトより高時給やったり、「海外研修制度あり」「イベント関連の仕事」とかそういう感じの魅力的な文面で募集してる。

「そんなん詐欺やん!」って思うけど、またこれがうまいことやってるっていう 笑

働くことになったきっかけ

それこそタウンワークだか何だかのバイト情報誌で見つけたんやけど、その時は2つのうちのどっちかで迷ってた。

1つは「フルーツの輸入販売の会社です!海外研修制度あり!スタッフ全員で企画・運営や販売の業務をします」

もう1つは「イベント関連のお仕事です!毎日スタッフ全員で楽しく仕事をしています!海外が好きな方大歓迎!スタッフでの旅行や海外研修もあります!」

みたいな感じやったかな?

正直謳い文句はあんまり覚えてないけど、両方とも「国際的」な感じを全面に出してて、時給も1200円〜1500円くらいやったような気がする。とにかくバイトにしては高単価やった。

後者の方がラフで楽しそうなイメージやったからとにかくダメ元で連絡してみて面接が決まった。

今から思うと、前者も労働マルチ系の会社だったぽくて、どっちを選んでも結局働く運命になってたんやろう 笑。

こうして労働マルチの会社で働くことになった

でまぁ、面接の日。

面接は午前中にオフィスの隅っこで中年のおっさんと1対1で行われた。

そもそも仕事内容もわからんかったから、最初にその会社がどんな事をやっているか聞かされた。

その中で「こういう会社と取引してて〜」とか「こういう事やった実績があって〜」みたいな、えらい丁寧に説明してくれるなーとか聞いてた 笑。

その流れで「営業とかもするけど、その辺はどう?」と聞かれたので「そういうところでの経験があるので大丈夫です!」と答えると、「うちの会社の特別な人材育成のプログラムには凄く定評があって、就職内定した子が就職まで働かせてください!って言ってきたり、逆に企業の方からウチでしばらく学ばせて下さいって言われて受け入れたりするんだよね」みたいな話をされた。

「え?そんな短期で受け入れたりするんですか?」と当然の質問をした記憶がある 笑。

そういうと、その人は「全然いいよ。ウチの会社はやる気が大切だし、何より少しでもウチで働いた子の人生にプラスになってほしいしね!」みたいなええ事言うてたと思う。

実際は完全歩合で人経費なんてほぼ掛からへんから、ド短期だろうと人数がいるに越したことは無いというのが本当のとこやろう。


まっ、おおまかな流れ以外、全部うろ覚えやからもしかしたら話してた内容違うかもしれんけど 笑。


立て続けにおっさんは「今回○○君はアルバイトで面接に来てくれたわけだけど、さっき話したプログラムが何で人気かっていったら、頑張ったら頑張った分だけお金も入るし、結果を出したら最終的にオーナーになれるっていうので人気があるんだけど、そっちのコースに応募してみる気ない?もちろん受かるかどうかは分からないけど」「ちなみにオーナーになって独立する際はウチが仕事や必要な人員も全てバックアップするから、独立に際してお金は掛からないから条件はめちゃくちゃ良いよ」と言ってきた。

「えぇ・・・いやぁそんなに長く働く気なかったですし、オーナーになりたいわけじゃないですし・・」と、俺。

「うん。別にさ、オーナーを目指さなくても自分の成長に繋がるし、オーナーに興味ない人でも全然オッケーだよ。途中でオーナーに興味が湧いて目指すのも良いし。アルバイトっていうのは会社から連絡もらって直行直帰になるから、他のスタッフとも合わなくて正直面白くないと思うし、金額的には魅力かもしれないけど成長には繋がりにくいかな」とクロージングしてくるおっさん。

もとも半年ぐらいしかバイトをするつもりじゃなかった俺は、正直「短期でも問題無い」言ってくれた特別なコースに魅力を感じていた。
だって嫌になって辞める時も罪悪感感じる必要ないし、それにどうせやるんやったら少しでも自分の成長に繋がる方がいいかな、と若干特別なコースに気持ちが揺らぎはじめた。

「仕事する前に不安な事とかもあるかもしれないから、実際に仕事風景見てみたら?ちょうど昼休憩終わる頃だし。」と、おっさん。


というわけで、昼からの営業に行く先輩にひっついて行くことになった。

何話されたか覚えてないけど、その先輩と世間話をしながら会社から出て、近くのアイスクリーム屋の前で「ちょっとそこで見てて」と言って、カバンから何やらパンフレットを取り出し店内へと入っていった。

そのチェーン店のアイスクリーム屋は普通に営業時間やったものの、カウンターのスタッフに対して先輩はパンフレットを手渡して何やら売り込みをしていた。

数分で出てきて「こんな感じで売り込みするんだけど、大丈夫?こういう営業苦手?」と聞かれたので、「大丈夫そうです」と返事した。

一度仕事風景を見せてもらった後は1時間ぐらいその先輩の夢の話や仕事のアツい話をカフェで聞かされた。内容は全く覚えてない 笑。


その後オフィスに戻り、中年のおっさんに「どうだった?」と聞かれたので、「じゃ、そっちの方でお願いします」と特別なコースへ応募する旨を伝えた。


「こっちのコースはアルバイトと違って真面目なコースだから、やったらやった分給料に反映されるから、基本給は出ないよアルバイトだったらすぐこの場で合否を言えたんだけど、こっちのコースってなると審査しないといけないから、後日結果を連絡するね!」と言われた。


今なら分かるけど、実際はアルバイトなんて1人も受け入れてないし、完全歩合の業務委託契約の方は、ほぼ全員受かっている。だって実際「こいつよく受かったな」っていうようなポンコツな子も俺と一緒に入ってたし 笑(数日でいなくなった)

「人気のコースで審査がある」っていう特別感の演出と、実際働いた時にアルバイトがいない事を悟られないための「アルバイトは直行直帰」という理由づけ・・・やるなおっさん。


サラっと完全歩合であることを伝えられていたのにも関わらず、受かるかどうかドキドキしていた俺は、まんまと罠に掛かったわけで今思うとアホ過ぎる 笑。

でも辞めるまで気づかんかったよね 笑。

今考えればこんな条件やのに「働きたい」と思わせるとは・・・流石営業のプロ!と思わざる得ない。

宗教っぽい会社

もうさ、そもそもオーナーになりたかったわけじゃないのよ。

だからやっぱりモチベーションが違うわけ、皆と。

一番最初にびっくりしたのは、毎日仕事前にオフィスに行って朝のミーティングがあること。

そして働いてる人はみんな若い

俺がその時24・25やったんやけど、下っ端より上のリーダーとかは22歳の大学生とかで、ほぼ20代

大学生の子は休学して仕事してた。そしてやっぱりリーダーだけあって若いのにしっかりしてる 笑。


朝のミーティングは少数グループごとに別れてて、それぞれのリーダーがホワイトボード使って、自己啓発的な話をしてた。営業の心構えとか、自分の将来についてだったり・・・・凄いなーと思うと同じに、朝から「おっしゃ!今日も1日頑張ろう!」みたいなテンションでしんどかった 笑

帰りは帰りで仕事後に会社でミーティング
その日一番成績が優秀やった人がみんなの前で話すという・・・・それもテンション高くてつらかった 笑。


夜のミーティングの最後は中年のおっさん・・・もとい、オーナー様からの話。

ミーティングで唯一記憶に残ってる話は「この仕事をしていると、親だったり友達だったり色んな人の反対があると思う!でも将来の自分が〜」みたいな話の時に「何言ってんだコイツ・・・」と思って周囲を見回したら、先輩方が真剣な眼差しでウンウンと頷いてて不思議に思った・・・・今なら全く不思議に思わん 笑。


朝のミーティングと夜のミーティングで既に宗教じみてると思ったけど、それに加えて不思議なルールも存在する


それは「強制ポジティブ
そういう名前のルールなわけじゃないけど、なんせ不自然なほどポジティブにしようとする会社やった。

とりあえず会社内でネガティブな発言は一切禁止。それがプライベートな事でも、自虐ネタすら怒られた 笑。

あと、会社ではトレーニーと言われる下っ端同士で会話してはいけないというルール。

これも何度か破って怒られたんやけど、先輩曰く「同じ立場同士の人間で話すと不平不満が出てネガティブになるかもしれないから」だそうだ。

弱音吐く事の何が悪いのか・・・いや、やる気出すこともありえるやん。
なぜ同じ立場同士の人間が話するとネガティブな話になると決めつけるのか・・・まぁそれも今なら分かるけど 笑。
ってかそもそも同じオフィスにおる同期と話さへんと無理やろ 笑。


あと辞めた人の話はしてはいけないというルール
これが一番気持ち悪かったなー。
「昨日までおったのにあの人何で辞めたんですか?」って聞くと注意される。
分からんでも無いけど、昨日までおった人の名前が一切会話に出てこないって言うのは、なんか存在ごと消えたみたいで気持ち悪かった。

営業力はかなり上がる

俺が入った会社はフルーツ専門じゃ無かった、というかむしろ労働マルチで有名なフルーツ販売の案件は無くて、ウォーターサーバーの販売や牛乳の訪問販売とかしてた。

金銭面は置いといて、仕事の面だけでいうとかなり勉強になった

たとえば訪問販売の場合は、基本的にインターホンを鳴らして素直に出てきてくれる人なんておらん。

それこそ言葉遣いや声のトーンを少し変えるだけで玄関に出てきてくれる確率が劇的に上がる。

そういったちょっとした営業クニックに関しては、完全歩合制の会社で長く働けている先輩たちのテクニックには目を見張るものがあったし、素直に尊敬した

実際にリーダーと呼ばれる先輩たちの営業力とメンタルは凄まじく、毎日自分が営業で回るエリアの地図を渡されるんやけど、エリア内の場所はとにかく全て回る。

それが個人宅だろうが、会社だろうが学校だろうがそんなのは関係ないし、どう見ても飛び込みの営業なんか来たら煙たがれるような忙しいそうな場所も関係ない。

そして実際にそういったところから成約を上げたりする・・・・先入観を持たずにやるっていうのは大切な事なんやな、と痛感した

なぜ俺は労働マルチの会社を辞めることにしたのか?

最初に言ったけど、俺は自分の働いてる会社が労働マルチだという事を辞めてから知った 笑

最初こそ金銭面で大変だったものの、慣れてくれば毎日普通のアルバイト代くらいは稼げるようになってて金銭面で大変だったわけじゃないけど、もともと半年ぐらいだけって決めてたし、ミーティングもめんどくさかった。

ミーティング自体の時間はそんなに長くないけど、営業エリア行く前と後に会社のオフィスに行かないといけないので、実働に加えてこの時間も含めるとめちゃくちゃ拘束時間が長い!

場所によっては帰宅時間が23時とか24時になる時もあったしね。

やってられん 笑。

結局労働マルチの会社についてどう思ったのか?

個人的には、営業に対してのテクニックやメンタルは学べたし、世の中にはこういう仕組みの会社もあるんやなってのも分かったし、ええ経験したなと思う 笑
口車に乗せられて働くことになった事とかも含めてね。

何よりネタになるし、そこが一番デカイかな?笑。

ただ、やっぱりお金については仕事してるのにも関わらず結果出るまでカツカツだし、オーナーを目指そうにも、仕組み的にまず部下をつけてもらわないといけないわけだし、そのためにはそもそも会社に新人が入ってくれないといけないわけやから、自分以外の要素にも左右されて相当ハードルが高い
(大きいオフィスだと、そもそも部下をなかなかつけてもらえない、なんて話も聞くし)

幸い俺の働いてたとこのオーナー(途中で所属が代わったから、中年のおっさんとは別の人)はええ人で、色々と良くしてもらったから別に恨みも無いし、むしろ俺の生活を色々と心配してくれるええ人やった・・・まぁ金銭的に優遇はしてくれんかったけど 笑

そのオーナーも実際に現場から独立した人なんやけど、こういう労働マルチやってる系列のオーナーやから、きっと幾ら「独立するのにお金が掛からない」とか言われてやってても、実際オーナーもめちゃくちゃノルマありそうな気がする・・・まぁ下っ端の俺には分からんし、今となっては関係ないことやけど 笑。

労働マルチの会社はまず大元があって、そこから各会社に商材が降りてくる。だから会社の名前はそれぞれ違うけど、大元は一緒の系列店であり、「オーナーになれる」というのは、この系列店舗のオーナーになれるという事やけど、実際のところ店舗の店長みたいなもんやと思う。

系列が一緒だとは言っても、それこそ自分とこのスタッフからお金と時間を搾取しまくる悪どいオーナーのとこもあるみたいやし、俺が途中から所属することになったとこのオーナーみたいに、金銭面や体調をこまめに心配してくれたり、実際に部下をオーナーに引き上げたりする人もおるし、まぁこればっかりは運なので尚更純粋にオーナーを目指す人にはオススメしない


そういう事もあり、個人的には良い経験したと思った反面、もし身近な人が「こういう会社で働こうと思う」って言い出したら、まず止める 笑

全部事情を話した上でやりたいならええけど。


実際インターン勉強のつもりで行くのは全然ええと思うし、後々役に立つと思う。


そもそも、こういう完全歩合の労働マルチで日々の生活に支障無い程度の収入が得られるような人は、どう考えても会社を辞めて自営で何かをスタートさせた方が賢いと思う 笑


まぁとにかく、甘い誘惑には騙されないようにね。

てか、概ね下の記事の通りで、さっきこれ読んでびっくりした 笑。

https://biz-journal.jp/2015/01/post_8715.html

補足すると、労働マルチはたしかにふざけたビジネスモデルで悪質やと思うと同時に、こういう会社に仕事を発注してる会社がこれまた誰でも知ってる有名な会社やったりするんよなー。

そういう会社も同罪やと思うんやけど、それがなかなか表に出てこないという。
まぁもしかしたら発注してる企業は、労働マルチの会社って知らずに頼んでるんかもしれんけど・・・・でも、大企業って事前に調べるんやろ?そういうの。知らんけど。

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